無限の可能性を持つエネルギーの魅力をお話しします。

2021年12月 PH講習会 [東京]
エネルギー対談 山本庄一さん

埼玉県で接骨院を経営し、ご自身も治療家としてTDEを活用して結果を出していらっしゃるベテラン会員の山本庄一さん。鈴木遙人会長がじっくりお話を伺いました。

◆山本庄一
28年前、整骨院を開院。常にベストな治療法を追求していく中で、PHに出会い、異次元のパワーで施術効果をあげまくっています。私生活でも様々な恩恵を授かっています。

◎伝授の際の言葉で、楽になった

鈴木●さっそくですが、簡単に自己紹介からお願いします。

山本●はい。私は埼玉県で接骨院を経営しています。自分の院で通常の接骨をやりながら、エネルギーに興味のある患者様を、予約制の自費(保険治療ではなくすべて自費で施術を受けること)で施術させていただいています。
 2013年に書店でTDEを使ったエネルギー施術について書かれた書籍に出会い、その内容を読んで「これは当然だろう」と思って、1週間も経たずに入会しました。

鈴木●もともと目に見えない世界のことに興味がおありだったのでしょうか?

山本●接骨院の通常の治療だけでは治せない人がいっぱいいて、常に「何かいい方法はないかな」と追求する日々を送っていたんです。本屋さんに行くといつも民間療法からもっと専門的な医療関連の読み物まで漁っている状況でした。

鈴木●実際にPHに入会されて、セミナーを受けられていかがでしたか?

山本●最初「エルビードヌエボ」CDを購入して、皆さんと同じで約20分間聴いてエネルギーが開花したと思うわけじゃないですか。それで、もっともっとと「エルビードプライム」伝授を受けさせていただき、「TDE式調整法セミナー」(現・TDE式身体バランス調整セミナー)に参加して、「シングルスター」「ツインスター」「トリプルスター」「フォーススター」伝授までは1年半くらいの間に進みました。
 当時の会長だった、故・前本名誉会長から「シングルスター」伝授が終わった後に「『シングルスター』を受けたらしばらくはそのまま使っていればいいよ」と言われましたが、自分としてはあくまで貪欲に取り組みたくて…。
 物事に真剣に取り組むには、ある一定期間はすべてを投げ打ってでもやる時が必要かなと思っていましたので。

鈴木●伝授を進める中で、実際に施術などを行う上での変化はありましたか?

山本●ぎっくり腰の患者様に施術していた時のことです。その方はエネルギー感覚が敏感な方で、施術台に横になっていただいて施術していた時に、私はお腹に軽く手を当てただけだったのですが、「先生、どうして私のお腹に手を突っ込むの?」と言われたんです。
 それから何かがパッと取れたと感じると、それまで這うようにしか歩けなかったのにその場で動けるようになるということがありました。そういった方が何人か出て来ました。
 もちろん全員なるわけではありませんし、個人差もありますが「これはすごいや」と素直に思いました。それでさらに夢中になっていったという感じです。

鈴木●山本さんは何店舗か接骨院を経営されたり、様々な団体で役職を務めたり、大変お忙しいと思いますが、今も現場に立って施術に取り組んでいらっしゃるんですか。

山本●自分の院の施術は自分でやっています。
 それとは別に、自分の毎日のトレーニングというか、朝のお勤めみたいなこともやっています。瞑想状態で、自分自身をTDEでトリートメントするんです。瞑想って難しくなくて体が緩むので気持ちよくて、毎日ルーティーンで続けています。エネルギーを出して全身に送ったり、ちょっと調子の悪いところをトリートメントしたり。自分以外にも、会社のことや、全世界のこと…ちょっとオーバーかもしれませんが、そういうこともやります。

鈴木●そして最近また伝授を進められました。

山本●はい。2021年に鈴木会長から「シックススター」伝授を受けました。その時、鈴木会長が、伝授をする前に軸の調整などをしながら「山本さん、もうそんないろいろなことやらずに断捨離したらどうですか? もっと身軽になってもいいじんゃないですか」と私におっしゃったんです。
 その言葉にとても衝撃を受けて、すごく気持ちが楽になったんです。

鈴木●それは良かったです。伝授の時は、私に何かピンと来たことで、その方の役に立ちそうなことがあればお伝えするようにしています。
 以前山本さんは、接骨院の他にも、高齢者の介護施設の経営もなさっていたかと思います。今もそれは続けていらっしゃいますか?

山本●機能訓練型の介護施設ですね。実はつい先月、介護系は知り合いの医師に全部安価で譲りました。きっと私のところよりも福利厚生もしっかりしているでしょうし、従業員たちも働きがいもあると思いまして。
 やはり私はもともと一介の施術家ですから、介護施設の経営に私が固執してもしょうがないなと。自分は施術家としてTDEの施術をメインにやっていければ、と思っています。

鈴木●接骨院での山本さんの施術はTDEでほとんどやっていらっしゃるんですか?

山本●古いおつきあいの方にはマッサージなどの手技もやりますが、今はTDEで対応することが圧倒的に多いです。
 それにしても、鈴木会長のあのひと言、ふた言はもう本当に驚きました。
 もちろん「シックススター」を授けていただいた後は、さらにエネルギーの密度が濃くなるし、奥行きも深くなるし、感覚もそれなりに鋭くなっています。

鈴木●そんな持ち上げていただかなくても大丈夫ですよ(笑)。

◎ピンと来たことを大切に

山本●本部で佐々木勇吉調整師とご一緒した時に「ぬきたま」について教えていただいたことがあります。その時「山本さんちょっとやってごらん。そうじゃないんだよ。もっとグッと魂から抜いて!」と言われたんです。
 それって大切なポイントだと思うんです。その方全部のエネルギー体を、自分が相手の体に入って取ってくるようなつもりでギューッと取ってくる。だからといって力んでしまってもダメ。気楽にやるとスッと抜ける時があるし、力まかせにやっても取れません。

鈴木●頭で考えたり、力ずくでやったりというよりも、少しボーッとしながらやるような…。

山本●そうです。相手にとってそれが必要であれば、勝手にエネルギー体が出てくるという感じですね。

鈴木●そういえば、今日の講習会でトリートメントの誘導をされた鍼灸師の野崎浩さんのアドバイスにあった“丹田と百会”は、山本さんも同じようにポイントにして考えていらっしゃるそうですね。

山本●そうなんです。“丹田と百会”はいつも私が意識していることです。また鈴木会長が今日お話されていた“軸”も意識しています。私は1年半ぶりに東京講習会に伺いましたが、やっぱりエネルギーはつながっているんだな、皆さん同じようなところを目指しているんだなと思いました。

鈴木●今日の私の話では“軸”というところから始まって、“ピンと来たことをつかむ”などをお伝えしました。山本さんもそういったピンと来たこと、ひらめきなどを大切にされていますよね。

山本●とても大切にしています。私は施術をする時に、その方の体だけではなく、もっと深いところにあるトラウマとか、オーバーかもしれませんがその方の前世とか、その方の明るい未来とか、全部取ってきてTDEを送っています。そうすると膝や腰などの痛みも改善しやすいように感じています。
 接骨院なのでどうしても筋肉や関節ばかりを考えちゃうんですけど、ストレスやメンタル、場合によっては内臓の負担とか、そのあたりもすごく大事なことだと思っています。

鈴木●接骨院ですから、お客様は体に不調を抱えていらっしゃるのが基本ですよね。でも、メンタルが不調のお客様も多くいらっしゃる?

山本●多いですね。私はもともと、骨を引っ張ったり包帯巻いたり、ケガしたところを治すことばっかりやっていて「ストレスで調子が悪いとか、そんなのどっか行ってくれ」と思っていたんですけど(会場・笑)、最近はそちらの方のほうが圧倒的に多いです。やはり皆さんストレスがすごいし、悩んでいらっしゃるし、寂しいし孤独。それを全部ひっくるめて理解している施術のほうが今は好きになっています。

◎今、過去、未来のエネルギー体

鈴木●TDEと出会ってから施術に対する考え方は変わりましたか?

山本●全く変わりました。やはり優しさです。
 以前は「保険治療で安いんだから、もっと人数をこなさなきゃ経営が立ちゆかない」なんて身も蓋もないことを思っていたんです(笑)。それが、もっと患者様のことを大事にするようになったというか、「患者様に本当に幸せになっていただいてずっと来てもらえる院をつくりたい」と思うようになりました。

鈴木●メンタル系は、具体的にどのような感じで取り組んでいらっしゃいますか?

山本●私は「TDEリフレッシュメンターセミナー」(現・TDE式メンタルヒーリングセミナー)の上級まで受講していて、それも踏まえて、たとえば患者様がいらっしゃいましたら、その方のエネルギー体を取りますが、3つに分けて取っています。
 1つは「今」のエネルギー体。もう1つはその方の「過去」のエネルギー体。過去の充実していらっしゃった時代について伺うとか、差し支えのない程度に過去のつらかった話を伺います。3つ目は、将来どうなりたいのかを伺って「未来」のエネルギー体を作り、それら3つをドッキングさせます。そのエネルギー体にTDEをたっぷり入れて、不要なものは払って、それをその方の百会から丹田にかけてスッと流し、そのまま下半身に向かって流すというやり方をしています。

鈴木●どなたか山本さんのメンタルの施術を受けてみたい方、いらっしゃいますか? はい、どうぞ。みなさんは手順をもう一度一緒におさらいしましょう。

山本●まず状態を評価しなきゃいけませんので、先に前屈をしていただいていいですか。そして伸展(後ろにそらす)、あとは捻転も。どちらか引っかかっているような感じがするほうはありますか?

会員●体をねじる時に右側が引っかかります。

山本●この状態をまず皆さん方で状態を評価していただいて。ご本人のエネルギー体を私なりに取ります。「今」ですね。そして「過去」のエネルギー体。そして「未来」のエネルギー体。明るい未来を願って1つにまとめます。これを大事に扱って、いらないものを払って、TDEをたっぷりと入れます。
 はい、私に背中を向けていただいて。ここから軟酥の法のニュアンスも少し混じりまして…(百会から丹田に向けて、その人のエネルギー体〈直前に、今・過去・未来を合わせてトリートメントし、不要なものを除き、TDEをたっぷり入れたもの〉をスッと流す動作)。

鈴木●今は足の下のほうまで流されましたね。

山本●自分の感覚ですが、足の下まで行く方もいれば、丹田あたりで止まる方もあったり、その人によって違います。
 これで再度評価してみましょう。まず前屈してください。だいぶ柔らかくなりましたね。じゃあ伸展、後ろに伸ばしてください。捻転してみて、いかがですか?

会員●体が楽になりました。

鈴木●体の柔軟性も変化していますね。

山本●このやり方は自分自身でもしていただけると思います。

会員●質問です。実際に患者様にどのような結果が出たのですか?

山本●スッキリした、幸福感が出てきたとか、体調が良くなったとおっしゃる方などいらっしゃいます。膝の痛みが取れた方、脊椎管狭窄症の方で歩く距離が伸びたという方もいらっしゃいました。

鈴木●せっかくですからお隣同士でやってみましょう。
 《隣同士で実習》
 皆さん結果が出ていますね。先ほども話題になっていた“百会から丹田”というのは、直感的にやってみようと思ったんですか?

山本●ひらめきでしたね、突然。もちろん治療家ですから、百会や丹田が大事だというのはわかっていることでしたが。

鈴木●TDEを使っていて、ひらめきって大事ですよね。

山本●最近では「実は新型コロナに罹患して休んでいました」という方も何人かいらっしゃいます。その中で嗅覚障害・味覚障害の方がいて、3回の施術でかなり改善したと言っていただきました。
 施術は、まず局所…鼻や喉、口腔ケアみたいなことをやった後に、その人の場合は直感的に「腸だな」と思ったので、腸をきれいにするエネルギーを流しました。すると夜メールが来て「だいぶいいです」ということでした。局所ともう1ヵ所、どこかにカギがあると感じています。

鈴木●それは人それぞれ違うということですね。それがうまくいく場合もあれば、うまくいかない場合もあるけれど、そうした感覚を養うことも大事ですね。

◎みんなのためにという時代

鈴木●ところで、施術以外でTDEを使うことはありますか?

山本●昔、会報誌に投稿したこともあるんですが、私は国際的な奉仕団体にも所属していて300人ぐらいの前で話す機会があります。以前は恥ずかしいぐらい人前で話せませんでした。どうやったらいいかなと考えていた時に「スピーチがうまい人、誰かな?」と思ったら、ふと田中角栄さんが浮かんだんです。それで田中角栄さんのエネルギー体を持ってきて話してみたら、私が話した後、議員さん方が「話がうまいね」って褒めてくださったんですよ。アナウンサーみたいに上手に話せるわけではありませんが、でもなにかエネルギー的な部分に伝わるんでしょうね。
 あとは職能団体のパーティに参加した時にジャンケン大会がありまして、最後まで勝ってしまったことがあります。ゲームの途中には他の先生に声をかけられて挨拶し、司会者の声もちゃんと聞いていないのに、無意識のうちに私がチョキを出すと司会者は偶然にもパーを出すんです。その時はびっくりしましたね。東京ディズニーリゾートのチケットとダイソンの羽根のない扇風機をいただきました(笑)。
 あと、自分の娘が関東の大学のロースクールに通っていたんです。コロナ禍の2020年は司法試験に不合格でした。2021年も私はあきらめていたんですが、4日間の試験期間、娘にエネルギーを送っていたんです。
 おかげさまで合格しました(会場拍手)。今、司法修習に行っていて、うまくすれば弁護士になれるかもしれません。

鈴木●どんなふうに娘さんにエネルギーを送っていらっしゃったんですか?

山本●以前は「やめてよ、そんなの!」なんて言われてイヤがられるくらいだったんですよ。でも、試験間近になると、娘は勉強し過ぎで肩がガチガチだし、寝る時はもう死んだように寝ちゃう。そこにフワッと、とにかく真心でTDEを送ってあげていたんです。最後はワラにもすがるような思いだったんでしょうね。「お父さん、私にやって」とか言われて…。試験期間もしっかりエネルギー調整していたら合格しました。

鈴木●山本さんの愛情のなせるワザで。“念”になってしまうとエネルギーはうまく働きませんが、フワッと深いレベルでの愛情を持つことはエネルギーを使う上でのポイントですね。

山本●だと思います。

会員●「愛情が大切」とおっしゃいましたが、先ほどの実習を含めて、最後に“愛情”を入れていらっしゃるんですか?

山本●特別に入れ込むと思わなくても、常に入っていると思ってやっている感じです。愛情も、深く広い魂レベルでの愛情ということで。

会員●良い変化が起きるまでには少し時間がかかりますよね? 時間的なことはどうなのでしょうか?

山本●私の経験としては一瞬で変化が起きることもあるのかなと思います。
 ちょっと話は違いますが、以前、セミナーの時に参加者の施術家から「TDEで施術してその時は改善するけど、しばらくすると元に戻ってしまうのをどうすればいいか」という質問があって、それに関してスタッフの藤井さんから「“留まって働いてくれ”という設定をしてからエネルギーを入れる」と教えていただいたことがあります。私はエネルギーに「留まってくれ」からさらに「どんどんどんどん倍増する」という意識を持っています。
 ただ、TDEを使った施術って、誰でもできなければ意味がないと思っています。「自分は選ばれし者だ」というのは、私は違うと感じます。
 上達のためには単純なことを続けることです。私たちには日々たくさんの情報が入ってきます。エネルギーだっていろいろある。でも情報に振り回されることなく、1つに絞って、その中で自分にできる2つぐらいのことを毎日やればいいんじゃないかと。あれもこれもと欲張っても続きません。ですからまずは的を絞ることだと思います。
 あとは常に良い意識を持つこと。マイナス思考をやめてプラス思考を持ち、自分で日々フォローアップしています。毎日、単純でもいいから、必ずエネルギーワークはしています。
 これは一生やっていると思うんです。TDEは、鈴木会長をはじめ、故・前本名誉会長、スタッフの皆様方、大先輩方の能力が結集したものをいただいていると思っているので、常に大事に育てていき、後世にも伝えなくちゃいけないと思っています。

鈴木●ありがとうございます。日々エネルギーワークをやるけれども、奇をてらうよりもルーティーンできっちりやり続ける。長くやったほうが結果が出せるようになると。

山本●そう思います。

鈴木●ちなみに必ず毎日やっていらっしゃるご自身の習慣は何ですか?

山本●毎日やっているのは、故・前本名誉会長から教えてもらった、自分のエネルギー体を出して、マイナスを払って、良いもの、TDEを入れ込むというものです。それから毎回毎回、解剖学に沿ったことで、頭なら脳幹とか、心臓とか、胃なら幽門とか、自分の体のどこかにエネルギーを毎日少しずつ入れるということはしています。毎日どこかを少しずつです。一度に全部じゃなくて。

鈴木●日々エネルギー調整を続けられる中で、時にはつらい時期もありましたか?

山本●私は全然ありません。エネルギーがない生活なんて考えられないと思うんですよ。

会員●スランプはないんですか? 思うような結果が出なくてガックリするとかは?

山本●ないです(笑)。思うような結果が出ない時は、たぶんそういう時期なんじゃないでしょうか。TDEは、とにかく楽しんで使い続けることが一番だと思います。
 余談ですが、今、SDGsのバッジをつけています。大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)で渋沢栄一の一生をやっていて、彼の『論語と算盤』はSDGsと重なっているんですよね。現代もそうです。世の中全体がいい状況になり、私利私欲ではなく、“みんなのために”という時代になってきました。このPH会も同じだと思っています。ですからこの時代にここにいることを光栄に思っています。

鈴木●山本さんの大きな愛ですね。今日はどうもありがとうございました。